MIMURA ACCOUNTING NEWS Vol.87
短期前払費用の損金処理の特例

前払費用とは、原則として会社が、一定の契約により継続的に役務の提供を受けるために既に支出した費用のうち、当該事業年度の終了時点において、未だ役務の提供を受けていない部分に対応する金額になります。
この前払費用に該当する金額については、原則として支出した時点では一旦資産に計上し、役務の提供を受けた時で損金として振替処理することになります。
2.短期の前払費用の損金処理の特例(法人税基本通達2-2-14)
会社が、前払費用に該当する金額で、その支払った日から1年以内に提供を受ける役務に係るものを支払つた場合に限り、その支払った額に相当する金額を毎期継続してその支払った日の属する事業年度の損金の額に算入しているときは、特例として支払時に全額を損金処理する方法が認められています。
しかし、借入金を預金、有価証券等に運用する場合のその借入金に係る支払利子のように、収益の計上と対応させる必要があるものについては、この特例は適用できないものとされています。