MIMURA ACCOUNTING NEWS Vol.42
金銭債権の貸倒損失

平成24年4月1日以後開始する事業年度から、貸倒引当金制度が、資本金等1億円以下の中小法人等を除き、段階的に平成27年までに廃止されることから、従前のように取引先が破産等を申立てた時点で形式的に金銭債権の50%を貸倒引当金として損金算入することができなくなり、破産手続等が終結した時点でその金銭債権の全額を貸倒損失として損金算入することになります。
貸倒損失の要件
(1)金銭債権が切り捨てられた場合(法人税基本通達9-6-1)
下記の事実が発生した場合、その事実が生じた事業年度において貸倒損失として損金算入されます。
①更生計画認可又は再生計画認可の決定により切り捨てられる金額
②特別清算に係る協定の認可の決定により切り捨てられる金額
③債権者集会の協議決定、行政機関又は金融機関等の第三者斡旋による当事者間協議の締結等により関係者の協議決定により切り捨てられる金額
④債務者の債務超過状態が相当期間継続し、金銭債権の弁済ができないと認められる場合で、債務者への書面による債務免除額
(2)金銭債権の全額が回収不能となった場合(法人税基本通達9-6-2)
債務者の資産状況や支払能力等からみて、その全額が回収できないことが明らかになった場合、その事業年度において貸倒損失として損金経理をした場合に、損金算入されます。
但し、担保物は処分後、保証債務は履行後でなければ貸倒損失は計上できません。
(3)一定期間取引停止後弁済がない場合等(法人税基本通達9-6-3)
売掛債権(貸付金等を除く)について下記の事実が発生した場合、備忘価額(1円)を残額として損金経理をしたときに貸倒損失として損金算入されます。
①継続取引を資産状況等の悪化を理由に停止した時(最終弁済時と期限の最も遅い時)以後1年以上経過した場合(担保物のある場合を除く)
②同一地域の売掛債権の総額が取立費用に満たない場合で、支払督促しても弁済がない場合